箱根駅伝で東京国際大学・ヴィンセントが、驚異の1時間ジャストで新記録を出しました。
ヴィンセントの箱根駅伝の日本記録がヤバい!
1月2日、箱根駅伝2023が開催され、そこで東京国際大学のヴィンセントが、1時間0分0秒で、4区の新記録を樹立しました。
ヴィンセントは、2020年、青山学院大学・吉田祐也の1時間0分30秒を更新しました。
トップだった中央大学と2分44秒差のタイミングで、12位でヴィンセントはタスキを受けました。
ヴィンセントは初めからスピードを上げ、3.4km地点までには6人を抜き去り6位に浮上しました。
さらにここから10kmすぎまでに2人を抜き、4区タイ記録となる驚異の8人抜きを達成しました。
レース後のインタビューでは、日本語でこう言っています。
ヴィンセントが速い理由はケニアの標高が関係!
1月2日にまた記録を塗り替えたヴィンセントは、なぜこんなに速いのでしょう。
練習環境や食事はアスリートにとって他の選手と違いを見せるところですが、ヴィンセントは他に違いがあります。
それを堀り下げていきます!
陸上最強のケニア人であるため
下画像は、マラソン世界記録をもっているキプチョゲです。
42.195kmを、異次元の2時間1分39秒というタイムで走りました。
このキプチョゲはケニア人です。
男子のマラソン世界記録は上位10人全員、女子は10人中8人がケニア人かエチオピア人です。
対するヴィンセントもケニア人です。
ケニア人が長距離に強いのは、ケニアという国が標高の高い地域にあるためです。
標高2000m以上のところに住んでいるケニア人もいて、これは日本と比べると20%も低い酸素濃度で生活していることになります。
人は酸素濃度が低いところにいると、普通のところに戻ったときに、多くの酸素をとりこめる身体になります。
これを利用した「高地トレーニング」というものがあります。
ケニア人のように標高が高い国に住んでいる人は、普段の生活で高地トレーニングを積んでいることになるからです。
長距離に適した身体をもっているため
マラソンという有酸素運動は、「身長」「手足」の長さがスピードに影響してきます。
ヴィンセントは手足が非常に長く、身長は187cmもあります。
これがどう活きるかというと、足が長いと上げてから下すまでが早くなり、地面を蹴る力が強くなります。
すると、一歩の歩幅が大きくなるため、他の選手と一歩一歩の距離に違いがでます。
身長・手が長さも、走るときの手の振りの長さにつながり、推進力につながっていきます。
結果、「身長」「手足」の長いヴィンセントは、体力を消耗しにくい身体になっているということです。
ヴィンセントは初の3区間新の保持者に!!
ヴィンセントは箱根駅伝で、史上初の3つの区間で新記録を出しました。
1年時は3区・2年時は2区・今回は4区で新記録を出しました。
ヴィンセントの往路のみの3区間は、史上初の快挙です!
今季にヴィンセントは怪我して、多くの大会に出場できませんでした。
それなのに諦めずに、箱根駅伝で記録を更新するのは、メンタルコントロールが非常に優れているのだと思います。
まとめ|ヴィンセントの箱根駅伝の記録がヤバい
Number Web より引用以上、箱根駅伝2023でヴィンセントは異次元のタイムで新記録を樹立しました。
往路のみの3区間の新記録は、史上初の快挙です。
ヴィンセントはケニア人であることや、生まれつきの身体の特徴で、長距離で驚異の速さを出せることもわかりました。
昨日のヴィンセントの記録更新を受けて、世間の反響もスゴイです!
ヴィンセントの走りは
足底が地面についてから
すぐに地面から離れない腸腰筋が股関節屈曲に
作用しているというよりは股関節伸展時に
エキセントリック収縮をして
粘ってパワーを生んでいる#箱根駅伝— 鈴木一登/鍼とスポーツ心理学 (@suzuki_kazuto33) January 2, 2023
動画のとおり、すごいかろやかな走りですね。
卒業後、ヴィンセントは「ホンダ」に所属しました。
今後がスゴく楽しみです!